こんにちは!難聴作業療法士ギバシです。いつもブログの閲覧ありがとうございます。
難聴作業療法士が総合病院や老健、訪問で働いている経験から「作業療法士になりたい学生」や「作業療法士で働いている方」向けに明日から使える知識や体験談をわかりやすく話していきたいと思います。

脳卒中片麻痺の患者さんを担当することが多いけど手が使えるようにするためにいい治療法はあるかな?

麻痺を少しでも改善するためにはいろいろな治療法があるよ!今日はその一つ促通反復療法について話していくよ!
臨床をしていると麻痺の治療法っていろんな方法があってどれを行えばいいか迷いますよね?そこで今回は、促通反復療法について話をしていきます!
促通反復療法とは?

反復促通療法って何?

「反復促通療法は長いリラクゼーションをするのではなく反復した運動学習を行い神経路を再建・強化し麻痺の改善を図る治療方法だよ!川平法とも言われているよ!」
反復促通療法は、長いリラクゼーションを廃止し他動運動ではなく自(他)動運動を反復し行うことで運動学習、神経路の再建・強化する方法になります。運動の興奮を繰り返し行うことでシナプスの伝達率が向上し神経が成長し強化されると言われています。

麻痺の人だったら誰でも適応する治療方法なの?麻痺のレベルによっての適応とかあるの?

もちろんあるよ!わかりやすく下記にまとめてあるからチェックしてみてね!
促通反復療法 時間40分 適応(RRS)Ⅲ< 上肢、手指、下肢、歩行、ADL
促通反復療法の効果とは?

促通反復療法はどのくらい効果があるの?

促通反復療法の効果は、脳卒中治療ガイドラインによるとグレードBとされていてファシリテーションであるBobath法やPNF法より効果があると言われているよ!
引用:麻痺が軽度から中等度の患者に対して特定の動作の反復を伴った訓練 を行うことが勧められる(グレードB)
脳卒中治療ガイドライン2015(一部抜粋)
エビデンスとして認められているだけでなく、多数の文献で治療効果を比較しているのも見受けられています。促通反復療法だけでなく、持続的電気刺激療法と振動刺激痙縮抑制法を用いることでより効果が高いことも文献で言われています!
促通反復療法の方法とは?

効果があることはすごくわかったよ!実際にどうやるの?

例えば「人差し指を伸ばして」など運動を指示すると同時に操作を行って、患者さんが目標の運動を容易に実現し、それを100回ずつ反復して、麻痺の改善を促進するよ。促通反復療法は簡単にできる治療法ではなく繰り返し練習することが大事だよ!
特定の動作を100回、もしくは休憩をはさんで50回を2セット行います。セラピストの介助は基本的に力を入れ過ぎないように軽く行い、動作中に疼痛の訴えがあれば中止します。食事直後は避け、入浴後が推奨されています。
例えば、右片麻痺の患者さんに右肩関節屈曲の運動を促通する場合は、まず運動するときに声掛けをします。左中指と環指で右三角筋前部繊維をタップしながら右手で前腕を把持して肩関節屈曲の運動方向に動かしていきます。自動運動を促すので引っ張るのではなく本人に動かすことを意識してもらうことが大事になります。
促通反復療法は動作の誘導方法が細かく決まっているのでぜひ動画や書籍で確認し健常者で練習することをオススメします!
まとめ
促通反復療法について話をしていきました。麻痺の改善を図る上で大事なひとつの技術になります。
ただ気をつけてほしいのは技に走ってしまい患者さんの全体像が見えなくなるのでは本末転倒です。大事なのは患者さんと目標共有を行った上でその目標を達成するために必要なのであれば使ってほしい技術だと思っています。
今回の記事をみて少しでも参考になったら嬉しいです。
また今後も作業療法士についてもっと詳しく知りたい方はコメントしてもらえたらと思います。
次回もブログを楽しみにしてくださいね!!
ではまた!皆様にとって明日がいい日でありますように!
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