循環器疾患に対する作業療法士が行う心臓リハビリテーションとは?

作業療法士 領域別

こんにちは!ギバシです。いつもブログの閲覧ありがとうございます。

難聴作業療法士が総合病院や老健、訪問で働いたことがある経験から「作業療法士になりたい学生」「作業療法士で働いている方」向けに明日から使える知識や体験談をわかりやすく話していきたいと思います。

ぜひ最後までチェックしてもらえたら嬉しいです!

 

 みなさん、最近はどんな疾患の患者さんを診ることが多いですか?

 最近は、高齢化社会により疾患の多様化が進んでいて循環器疾患を診ることもあるのではないでしょうか?

 理学療法士だけでなく作業療法士も循環器疾患を診ることが増えている要因として平成26年の診療報酬の改定から作業療法士も「心大血管疾患リハビリテーション」ができるようになり算定がとれるようになっているからだと思われます。

そこで

アキラ
アキラ

「そもそも心大血管疾患リハビリテーションって何?」

「循環器疾患の患者さんの評価方法は?」

「循環器疾患の人に作業療法は何をするの?」

と思う方はぜひみて頂けたらと思います。

 

今回の記事を見て明日から心大血管疾患リハビリテーションの意義と循環器疾患の作業療法がわかり評価、治療ができるようになれると思います。

大変ボリュームが多い内容になっているので今回は、「心大血管疾患リハビリテーションとは?」「循環器疾患の評価方法は?」について話をしていきたいと思います。

心大血管疾患リハビリテーションとは?

 

 心大血管疾患リハビリテーションの施設基準とは?

 心大血管疾患リハビリテーションの算定をとるためには施設基準が決まっております。

循環器内科又は心臓血管外科の医師が、心大血管疾患リハビリテーションを実施している時間帯において常時勤務しており、心大血管疾患リハビリテーションの経験を有する専任の常勤医師が1名以上勤務していること。

 心大血管疾患リハビリテーションの経験を有する専従の常勤理学療法士及び専従の常勤看護師が合わせて2名以上勤務していること又は専従の常勤理学療法士若しくは専従の常勤看護師のいずれか一方が2名以上勤務していること。また、必要に応じて、心機能に応じた日常生活活動に関する訓練等の心大血管疾患リハビリテーションに係る経験を有する作業療法士が勤務していることが望ましい。

https://www.pt-ot-st.net/contents4/medical-treatment-reiwa-2/2328> の一部抜粋

このことから作業療法士も心大血管疾患リハビリテーションが出来るようになることがわかります。

心大血管疾患リハビリテーションの対象患者は?

ア. 急性発症した心大血管疾患又は心大血管疾患の手術後の患者とは、急性心筋梗塞、狭心症、開心術後、経カテーテル大動脈弁置換術後、大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管術後)のものをいう。なお、心大血管疾患リハビリテーション料(II)を算定する場合、急性心筋梗塞及び大血管疾患は発症後(手術を実施した場合は手術後)1月以上経過したものに限る。

イ. 慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患その他の慢性の心大血管の疾患により、一定程度以上の呼吸循環機能の低下及び日常生活能力の低下を来している患者とは、

(イ)慢性心不全であって、左室駆出率40%以下、最高酸素摂取量が基準値80%以下、脳性Na利尿ペプチド(BNP)が80pg/mL以上の状態のもの又は脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)が400pg/mL以上の状態のもの

(ロ)末梢動脈閉塞性疾患であって、間欠性跛行を呈する状態のものをいう。

https://www.pt-ot-st.net/contents4/medical-treatment-reiwa-2/1424 より

心大血管疾患の中でも多数の心疾患を診れるようにならなければいけないことがわかるかと思います。

循環器疾患の評価方法は?

循環器疾患の評価は、

  1. データの評価
  2. 臨床所見での評価

 の2つが大事になります。

 

データ・疾患状態の評価

臨床で見る前に、まず心機能が低下している要因をデータ疾患の状態を確認します。

ラボデータ心電図肺レントゲン心エコーなどを確認します。

ラボデータ

 CRP・WBC:炎症所見

 BUN・Cre:腎機能

 BNP:心機能(心不全)

 CK-MB:心機能(心筋梗塞)

 これらを見て異常値がないか確認

 

心電図

 P波、QRS波、ST波を見て不整脈の有無を確認。虚血性変化に伴うSTの低下、上昇がないか確認。

 

肺レントゲン

 CTR:心臓の大きさの確認。また、肺うっ血の有無を確認。CTR50%上で心拡大の目安に。

 

心エコー

 EF左室駆出率の確認。弁機能、壁運動の状態、心臓内血栓の確認など

 

臨床所見での評価

呼吸様式、呼吸回数、頸動脈怒張の有無、浮腫の有無などを確認します。

呼吸については下記記事に詳しく記載してますのでぜひチェックしてみてください!

頸動脈怒張の有無

心臓の右心室の機能不全が原因になります。ベッドアップや座位姿勢を取ると頸動脈が怒張することがあり、首にはっきりと血管が浮かび上がるようになります。頸部の確認を行いましょう!

浮腫の有無

心不全になると循環不良がおきます。主に両下肢に浮腫がでるようになり体重の増加も見られます。押すと凹むかどうか確認しましょう!凹んだとしても栄養不全による浮腫もあるのでアルブミン値や総蛋白など栄養状態も確認するようにしましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 今回は循環器疾患に対する作業療法を行う上での評価を中心に話をさせていただきました。

 循環器疾患の作業療法はまだ歴史が浅く評価方法を知らない、不十分になりやすいこともあります。ぜひ今回の記事をみて明日から使える知識になったら嬉しいです。

次回は、後編で循環器疾患に対する作業療法での治療編になります。ぜひ見てください!!

作業療法士についてもっと詳しく知りたい方はコメントしてもらえたら嬉しいです。

また次回もブログも楽しみにしてくださいね!!

ではまた!皆様にとって明日がいい日でありますように!

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