こんにちは!マリオです。いつもブログの閲覧ありがとうございます。
これから「作業療法士になりたい学生」や「作業療法士で働いている方」向けに明日から使える知識や体験談を話していきたいと思います。ぜひ最後までチェックしてもらえたら嬉しいです!
作業療法士として働くと整形の患者さんも担当することがあるかと思います。今回は、整形疾患患者さん(大腿骨骨折を中心に)に対しての作業療法の3つの役割について話していきたいと思います。
「理学療法とのリハビリの違いは?」「整形患者さんに対して何をするの?」と思っている方はぜひみて頂けたらと思います。
整形疾患患者に対する作業療法の3つの役割とは?
整形疾患患者に対する作業療法の3つの役割として
- 「せん妄の改善、認知機能維持・向上」
- 「早期の日常生活動作の獲得」
- 「安全な日常生活動作の指導」
の3つがあります。整形患者に対する作業療法士の役割について詳しくこの3つを話していきたいと思います。
「せん妄の改善、認知機能維持・向上」
大腿骨の骨折を呈する人は高齢でかつ認知機能低下している人が多い傾向にあります。元々の認知機能が低下している人は術後せん妄になる人が多い傾向があります。せん妄と認知症の有無は日常生活動作との関連性にとても相関があります。
当院では、せん妄の有無と認知機能を評価するMMSEと日常生活動作を評価するBarthel Indexでの関連性を研究しました。結果、せん妄を呈した患者さんが一番予後が悪く認知機能良好群(MMSE24点以上)が一番予後が良いことがわかりました。このことから、術後せん妄を出さないような環境作りと認知機能の評価を行い予後予測をすることが大事ということがわかるかと思います。
術後せん妄を出さないために、見当識が落ちないよう現在の場所の把握をさせることが大事になります。
「早期の日常生活動作の獲得」
日常生活動作を早期に獲得することにより機能改善が早くなる傾向になります。特にトイレ動作は術後3日以内に動作を行えるようにすることで早期退院が可能になるとの文献もあります。なので疼痛の様子を見ながら早期に離床を図りトイレ動作の獲得を目指すことが大事になります。トイレ動作だけでなく離床機会を増やすために食事ごとに離床できる習慣をつくるよう患者さん本人だけでなく病棟との連携を図ることも大事になります!
「安全な日常生活動作の指導」
大腿骨骨折には大腿骨頸部骨折を呈し人工骨頭置換術をしている方もいるかと思います。その方には、脱臼肢位は禁忌なので脱臼肢位を取らないよう日常生活動作の指導をしなければいけません。衣服、靴の着脱や床上動作などやるべきことは多いです。
認知機能が良好な方は指導で改善できますが認知機能低下を呈している方は動作の獲得が難しいこともあります。その方は、環境を調整することが大事になります。家族への指導や福祉用具を導入し脱臼肢位を取らない環境づくりが必要になります。具体例としては布団生活の人はベッドの導入、浴槽に入る方は浴槽台に導入などです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
整形患者に対する作業療法士の3つの役割として
「せん妄の改善、認知機能維持・向上」
「早期の日常生活動作の獲得」
「安全な日常生活動作の指導」
を挙げさせていただきました。
上記の3つだけでなく他にもやるべきことはたくさんあります。
整形患者さんは、リハビリを行い改善しますが術前よりは機能低下していることが多く退院後 転倒し再骨折や活動範囲が狭小化することも多いです。そうならないために退院後も自身での活動量を維持できるよう患者さん本人だけでなく家族指導や退院調整を行う必要があります。
作業療法士についてもっと詳しく知りたい方はコメントしてもらえたら嬉しいです。
また次回もブログも楽しみにしてくださいね!!
ではまた!皆様にとって明日がいい日でありますように!
コメント