呼吸器疾患の作業療法の3つの役割とは?(続編)

作業療法士 領域別

こんにちは!ギバシです。いつもブログの閲覧ありがとうございます。

これから「作業療法士になりたい学生」「作業療法士で働いている方」向けに明日から使える知識や体験談を話していきたいと思います。ぜひ最後までチェックしてもらえたら嬉しいです!

 

 前回の記事で呼吸器疾患に対する作業療法の評価方法を中心に話をさせていただきました。

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「評価方法はなんとなくわかったけど治療方法はどうするの?」

「治療方法は理学療法士と一緒なんじゃないの?」

と思っている方もいるかと思います!!

 今回は後編で呼吸器疾患に対する作業療法の続編について話をしていきたいと思います。

 今回の記事を見て明日から呼吸器疾患の作業療法がわかり評価、治療ができるようになれたら幸いです!!

 

前回のおさらいになります!!呼吸器疾患に対する作業療法の3つの役割とは?

  • 「呼吸機能の評価」
  • 「認知機能、精神機能の評価」
  • 「日常生活動作時の呼吸機能の評価、対応方法の伝達」

 の3つになります。

「呼吸機能の評価」「認知機能、精神機能の評価」については以下記事に詳しく書いてあるのでぜひ見て頂けたらと思います!!

今回は「日常生活動作時の呼吸機能の評価、対応方法の伝達」の治療方法を中心に話をしていきたいと思います。

 

「日常生活動作時の呼吸機能の評価、対応方法の伝達」

呼吸器疾患の方には、呼吸機能向上に向けて身体機能向上も必要になりますが作業療法士では動作指導と環境調整が大事になっていきます!!

呼吸機能向上に向けての身体機能訓練と日常生活動作指導は理学療法士と相談しながら役割分担して行いましょう!!

まず呼吸が苦しくなりやすい姿勢、動作とは?

 呼吸が苦しくなる姿勢、動作としては

  1. 上肢挙上動作
  2. 腹部圧迫動作
  3. 息を止める動作
  4. 反復動作

の4つがあります!!わかりやすくひとつずつ解説していきます!!

上肢挙上動作

 例としては上着の着脱や洗濯を干すなどの動作です。腕を拳上すると肩や胸の筋肉が腕を支えるため、 その間呼吸筋である筋肉が呼吸に使うことができなくなるためです。

腹部圧迫動作

例としては、靴下やズボンをはく 床にあるものを拾うなどの動作です。膨張した肺とお腹に横隔膜がはさまれて動きにくくなるためです。

息を止める動作

例として、排便、洗顔、会話 重い物を持ち上げるなどです。呼吸を止めてしまうため、呼吸のリズムが乱れ、 息苦しくなるためです。

反復動作

例として体を洗う、歯磨き、 洗髪、掃除機をかけるなどです。繰り返す動作ではリズムがついてスピードが 速くなり、力を入れ続けるため息苦しくなるためです。

 

呼吸が苦しくならないにようにする方法は?

呼吸が苦しくなりやすい動作はわかったかと思います。続いて呼吸が苦しくならないようにするために具体的な方法を説明していきます。

上肢挙上動作

 上肢を挙上しないために、環境の調整と手順の工夫が必要になります。

 更衣動作では、かぶりのシャツより、前開きシャツの方が良いです。 かぶりシャツの場合は、両手を先に通してから 頭をかぶる • 脱ぐときは、腕から抜いて最後に頭を脱ぐ などの動作手順を工夫するのも大事になります!

高いところへのリーチをする動作は、なるべく上肢を挙上しないよう物の位置を調整することや足台を利用するなど環境を調整しましょう!!

腹部圧迫動作

 下方へのリーチや体幹前屈を行わないよう、下衣更衣では座った状態で大腿部までズボンあげておき、 息を吐きながら一度の立ち上がりであげる方法があります。また、靴下に関してはソックスエイドを使用しましょう!下方リーチに関しては、機会を減らすためにリーチャーを用いることもあります!また、物の置く位置も調整しましょう!

息を止める動作

 排便時は息を止めずに口すぼめ呼吸でゆっくり 吐きながら徐々に腹圧をかける • 排便をコントロール(必要時、緩下剤の使用) • ウォッシュレットを利用する などがあがります!息を止めていることを自覚していない患者さんが多いため呼吸を促すような関わりが必要になります!

反復動作

楽に動作できる方法を検討することと、呼吸を整えながら行うことが大事になります!動作に夢中にならないよう適時休息を図るように促していきましょう!

わかりやすく表に

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 今回は呼吸器疾患に対する作業療法を行う上での治療方法を中心に話をさせていただきました。

患者さんは動作に夢中になっていることや気づかずに呼吸苦になっていることが多いです。

Sat計を使用し視覚的に呼吸苦が起きていることを気づかせることも大事になります。また、borgスケールを用い呼吸苦に対する自己評価を行い呼吸苦に対するセルフモニタリングができるような関わりも大事になっていきます!

 呼吸器疾患の作業療法はまだ歴史が浅いためぜひこの機会に一緒に勉強していきましょう!!

 作業療法士についてもっと詳しく知りたい方はコメントしてもらえたら嬉しいです。

また次回もブログも楽しみにしてくださいね!!

ではまた!皆様にとって明日がいい日でありますように!

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